多事雑言

日常の出来事などについて、無責任に記述していきます。

ゲス不倫宮崎議員の辞職会見について

国会議員の育児休暇取得をぶち上げたものの、

妻の出産直前に女性タレントとの不倫を報道された自民党の宮崎謙介衆院議員(35)=京都3区=が、

辞職すると会見で明らかにした。

http://mainichi.jp/articles/20160213/k00/00m/040/029000c

全文は 

blogos.com

 

これは何のための会見なのか?

おそらくは「保身」のための会見だろう。

この「保身」には2つある。

1.宮崎議員の再出馬に向けての保身

宮崎議員は

一から出直して、いつの日かまた、私の理想と実現したい政治を追い求めることが出来る資格を与えて頂けるように出なおしてまいりたいと思います。

と、もういつになるかは別にして政界への再復帰に意欲を見せている。

そのためには、「議員辞職で禊を済ませ」、これ以上の追求から逃れる必要があった。

この問題を引っ張れば、何が出てくるのか分からない、叩けば埃が出る人の発想だ。

同僚議員もこの男がチャラいと答えている。

 同期の大久保三代衆院議員は、「チャラい男」という。

宮崎謙介こんどは「議員辞職パフォーマンス」いったん辞めて次の選挙に出馬? : J-CASTテレビウォッチ

 

そして、

 田崎氏は「宮崎さん自身が党内で“チャラ男”と呼ばれていたらしいんですよ。チャラチャラして…」とあきれるように伝える

田崎史郎氏、育休・宮崎議員に「党内で“チャラ男”…同情している議員は誰もいない」:イザ!

 もう、救いようがない。

しかし、一度味わった議員というおいしい職業にはしがみつきたい。

それであれば、一旦退却することで今後の政界復帰に繋げたいと思ったのだろうか。

2.金子議員の保身

妻の金子恵美議員との病室でのやりとりなるものも報道されるようになってきた。

妻:「やり直す気はあるの?」
夫:「気はある」
妻:「じゃあ、恥をかいてきなさい。しっかりしなさい」 

(妻、夫は加筆)

宮崎謙介こんどは「議員辞職パフォーマンス」いったん辞めて次の選挙に出馬? : J-CASTテレビウォッチ

私はこのやり取りの一部に違和感を覚えた。

やり直す気の有無はともかく、「じゃあ、恥をかいてきなさい。」の部分に注目したい。

これは、妻としてはというより、一国会議員として面目を潰された金子議員が、

宮崎議員にそれなりの落とし前をつけてきたら許してやらなくもないと聞こえる。

妻としてなら、夫の禊という側面はあるものの、これ以上騒ぎを大きくすることを

それほどは望まないのではないかという想像から考えた。

しかし、妻は国会議員である。

この不甲斐ない旦那に引きずられて議席を失いたくはないだろう。

そのためには、少なくとも夫が謝罪会見なり釈明会見を開くことで、

一定の幕引きを図りたかったはずだ。

だから「じゃあ、恥をかいてきなさい。」なのである。

この処理の方法では、ある意味金子議員の株があがる。

出産直前に不倫してしまう夫を許してしまう、度量の広さを見せつけることになるからだ。

現に、こんな反応をする人が居た。

blogos.com

意味不明だ。

 

会見の内容を見てみよう

経緯の説明

不倫相手の女性タレントとは、今年1月4日の国会の開会日に、

着物の着付けをしてもらったことで初めて出会ったそうだ。

その後、SNSでメッセージ丁寧なメッセージを頂きました。そこから連絡のやりとりが始まりました。

 と、女性から連絡を取ってきたのだという趣旨のようだ。

当初、これをハニートラップだなどと言っている人も居たと思うのだが、

内容は不明だがメッセージをもらっただけで、結婚してしかも妻が妊娠している状態の時に、

舞い上がってしまう所にこの男の軽さが現れている。

お会いしたのは3回だと記憶しております。京都でお会いしたのが最後です。 

 つまり1ヶ月で3回会っている。週1のペースだ。

これも、妻が妊娠してしかも本人曰く、

実は大変な出産でございました。

 という状況で、よく週1で会ってたものだと開いた口がふさがらない。

この後育児休業がどうのこうのと言う話をするのだが、もうこの男が育児休暇について

何を語ろうとも全く聞く価値はない。

少し行を飛ばす。

 私は高い志をもって国政にチャレンジし

 へえ、高い志をもって国政にチャレンジし、国会でナンパしてたんだよな・・・。

しかしながら、"信なくば立たず"。 

 安倍首相の発言をそのまま流用してきた。自分の言葉はないのか?

そして議員辞職を表明した。

そして、その直後にこう言った。

一から出直して、いつの日かまた、私の理想と実現したい政治を追い求めることが出来る資格を与えて頂けるように出なおしてまいりたいと思います。 

 次があると思うなんて、なんてポジティブな男なんだ。(皮肉)

恐らく何かあるたびにこの人には「妻が出産直前に不倫密会をして国会議員を辞職した男」という

不名誉な肩書がついてまわるはずだ。

いくら日本人が忘れっぽい人種だとしても、まず女性票、無党派層の取り込みは不可能だろう。

さらに、こんな男を組織として担げるはずもないので、組織票も期待できない。

つまり、次は限りなくないのである。

 

議員辞職の理由について

国会議員としては、言ったことと、やっていることが一致をしないというのは、政治家としてのもっとも大事な原則からはずれてしまった 

 育児休暇取得をぶちあげて、裏で不倫をして楽しんでいたのだ。

政治家としてというより人として間違っている。

当初、多くの方から「踏ん張れ」といわれました。 

何人の多くの方なんだろう?

踏ん張ることでセンテンススプリング砲がまた火を吹くはずだ。

なんせ、会見の最後のほうで「今回、週刊誌に書かれた以外にも別の女性もいたのか?」という問いに

否定は致しません。  

 と答えたのだから。

こんな小物議員のために自民党が緩みきっているという印象を持たれるのは、

自民党にとってマイナスでしかない。

まあ、いろんな考えの人がいることは否定出来ないので、

本当に「踏ん張れ」と言った人もいるかもしれない。

しかし、それはごく少数の意見だろう。

 

妻に対して

夫として、まずは妻に対して、一生涯をかけて償っていこうと思っております。

 まあ、離婚しなきゃね・・・。

あ、離婚したら慰謝料取れるからそれこそ、子が成人するまでは養育費を払い続けるでしょうな。

 

育児休業取得宣言について

時代は変わっている。現実は、20代、30代、40代、子育て世代は、切実な思いでやっている。  

というが、現実は結婚すらできない非正規雇用の30代、40代男性は溢れている。

育休以前の話なのだ。

育休を論じられる人というのは、比較的恵まれた人だと言っておきたい。

子育て支援に向き合っている中で、やはり女性にだけ「働け、産め、育てろ」と押し付けるのは、なかなか難しいところがある。

と言いつつ、不倫をして妻を放置しておいたのだからこの発言に対して全く共感できない。

もちろん一般的な意見として、女性に育児を押し付けるというのはよくないということは分かる。

当初の対応についての質問

おそらくセンテンススプリングの直撃に「知らない」と言ったことについてだが、

人として動揺してしまって、とっさに嘘をついてしまった 

 のだそうだ。

しかし、センテンススプリングの動画映像を見る限り動揺しているようには見えなかった。

うまくごまかして逃げたいとしか見えなかった。

自分で全文を意識しながら書いていないので(思い付きで書いている)、びっくりしたのだが、

事実、この後こう言ったのだ。

「さらに言いますと、私はその時に、「どうにかしてごまかせないものだろうか」と考えてしまいました。」

お互いが黙っていれば大丈夫だからと思ってしまった。

完全にごまかす気満々だったのだ。

そりゃ、センテンススプリングさんを勢いづかせてしまう。

だって、まだあるよって自分で言ってるようなものだからだ。

また「今回の女性以外にも関係を持ったことは?」という問いに

その他の女性のことでございますが、これまで私も35年間生きてきた中で本当に恥ずかしい限りですが、いろんな方々を傷つけてきたということはあったと思います。

 まあ、これだけではよく分からないので、

それは結婚した後のことを言っているのか。」という問が続いたのだろう。

そして、その答えに驚くとともに、まあこんなものかとも思ったのである。

その答えとは、

女性ということであれば、否定は出来ないところであります。申し訳ございません。

 あちゃー。これは期待通りだけど、ゲスい。

そして、議員辞職と再起に関して

要約すると、まだ未練タラタラでいつか議員として戻りたいという話だった。

ちなみに奥さんである金子議員は「政治家としての自覚が足りない」とは言ったものの、

議員辞職しろとは言ってないそうだ。

しかし、最初にも書いたように、この会見は2人の保身のための会見なのだ。

その保身の効果を最大限に引き出そうと思ったら、議員辞職ぐらいのことを言わないと

収まりがつかないというの想像に難くない。

宮崎議員を辞職させることで金子議員の支持を盤石に固める効果を高められるからだ。

党の幹部の皆様にもご相談を申し上げましたところ、大変寛大なお沙汰を出していただき、「最後はお前に任せる」とおっしゃっていただきました。最後の最後まで迷いました。 

これも自民党としては正直どうでもよかったのだろう。

与党幹部もこんな小物議員の問題に付き合っている暇はない。

甘利大臣辞職の時に安倍政権支持率は下がらなかった。

今回の不倫騒動が政権支持率に大きな影響があるとは思えない。

しかし、株価は1万5千円を割ったのだ。1月から約20%の下落だ。

安倍政権は経済の問題を解決することによって支持率を上げたかったはずだったのに、

経済状況が不安定すぎて、ついにマイナス金利政策を取ったものの

その効果はわずかで、黒田バズーカも不発に終わったのだから、そちらのほうが気がかりなはずだ。

 

会見に戻ると、その後は日本の閉塞感をなんとかしたいとか、

自民党でやっていきたいという自身の未練を表明したのであった。

 

今回このようなことになってしまった理由について、宮崎議員は、

一言で申し上げると、私自身の非常に未熟な、人間としての欲が勝ってしまったということだと思っております。  

 と、欲望のおもむくままの行動だったことを認めたが、言われなくても分かってる。

渦中の女性と、宮崎議員のどちらから誘ったのか?という点については、

それは記憶をたどりますと、おそらく私だったのではないかと思います。

 と、もうハニートラップなんて、ハニートラップだと思いたかっただけとしか解釈できない。

そして、その後気になることを言おうとして口をつぐんだ。

そして、バレンタイン以降・・   

 え?バレンタインってこの先の話じゃ・・・?

バレンタイン以降に何をしようとしていたんだ?

 

結果的に、育児休業のような状態になったことについて

おもしろいことを聞くものだ。

そこにつきましても正直な話、プランは未定なんですけれども。まぁ深く考えているわけではありませんが、妻も大変な状況ですので。今回のことで本当に心労をかけてしまっているので、謝罪の意味を込めて出来る限りサポートをしていきたいと思っています。  

 まあ、ある意味休業し放題。誰にも何も言われず育児に専念できるではないか。

ある意味結果オーライだ。(皮肉)

 

一部報道で、宮崎議員が今回の報道について「ハニートラップ」といっているとされが、それは本当か?

については、

私自身の方で、気を持たせるようなこと、コミュニケーションを取ってしまったことは否定いたしません。  

 誰だ、今回の問題がハニートラップだと言って擁護しようとしてた奴らは?

むしろ、自分から仕掛けに行ったのではないか。

 

出産に立ち会い

わが子の顔を見て、最初に喜びと同時に罪悪感を感じました。  

そうなのだが、これもにわかに信じがたい。

むしろ、妻の金子議員は子育てに手一杯になる。

であれば、さらに不倫相手と遊んでしまおうと思っていたのではないだろうか。

(そこまで考えるのは穿ちすぎだろうか?)

 

やはり、今回の辞職会見についてはベースは保身にある。

保身のための辞職と見るのが自然だ。

 

政治評論家の森田実さんは「不倫は不道徳で国民の批判を受けるだろうが、政治と直接関係がなく、辞職すべきではない。針のむしろかもしれないが、議員の責任を果たし、時間をかけて信頼を回復するのが本道。あしき先例になる方が問題だ」と懸念を口にした。

http://mainichi.jp/articles/20160213/k00/00m/040/029000c

まさに、その通りで不倫は不道徳で、しかも妻の妊娠出産の時期というタイミングでは批判しかされない。

このまま針のむしろ状態で議員を続けることもできた。

しかし、それで通用するのは、余程の影響力を持つ議員か、

全く注目に値しない議員のいずれかだろう。

残念ながら宮崎議員は、自らぶち上げた育休宣言によって急に注目を集めてしまい、

その意味では議員本人にとっては不幸だったのだろう。

しかし、何度も言うがこれは「保身」のための行動だ。

「議員の責任を果たし、時間をかけて信頼を回復する」事よりも夫妻の保身が大事なのだ。

だから辞職するに至ったのだ。

以上ゲス不倫宮崎議員の辞職会見について無責任に論じてみた。

 

育休と今回のスキャンダルは別問題では?

これもよく聞く論調だ。

確かに育休を取る男性が、長い休暇を得てあわよくば羽根を伸ばして遊んでしまおう

ということはないだろう。

しかし、本当に育休が欲しい男性は、特に一般企業に勤める男性は制度があれば淡々とそれを使うだけだ。

不幸にしてそのような制度がない会社に勤務する人も、何かの形で折り合いをつけ、

全日休業することでフルに育児には関われないかもしれないが、

恐らく精一杯どこかで育児に関わろうとするだろう。

国会議員は「何かの形で折り合いをつけ」るのが難しいかもしれないが、

それにしても、全日休業すること以外にも育児への関わり方はあるはずだ。

また、一般人と国会議員で同列に育児休暇を論じて良いのかという問題はある。

特に女性議員の産休を認めないなどという意見の人は少ないと思う。

しかし、その地域を代表する議員が理由としては真っ当ではあるが、

一時的にでもその役割を果たせないということに違和感がないわけではない。

女性議員ですらそのように見られるのだから、男性議員なら尚更議論の対象になるはずだ。

 

男性国会議員が育児休暇を取れれば、民間にもそれが広がるというのは、

議員の思い上がりだ。

国会議員は本会議などを欠席しても議員歳費はカットされない。

民間企業なら有給休暇があるではないかと言われるかもしれないが限度がある。

さらに言えば正規雇用であれば有給休暇はまだ使えるのだが、

非正規雇用が有給休暇を使うのは非常にハードルが高い。

例えば派遣社員にも有給休暇は認められている。

法律的には認められているが、実際には何日前までに申請しなければならないとか、

(まあ、これは周りに迷惑をかけないという意味では分かるが、

例えば正規雇用の人が風邪などで休んでも有給を使えるが非正規ではこれはできない)

派遣元の会社が変わったら有給はクリアされるとか、(まあ、正規雇用でも転職すればそうなんだけど、

非正規の派遣元が変わるのとは意味合いが違うしな・・・。)

同じ派遣元でも仕事と仕事の期間が1ヶ月以上になるとクリアされるとか、

同じ派遣先に半年以上勤務しないと有給が付与されないというのはある。

(これも正規雇用でも半年以上勤務しないと有給が付与されないというのはあるが、

非正規雇用の場合、そもそも契約が細切れで半年契約なんてほぼない。

結果的に契約を更新して半年以上いるということならある。)

それ以前に、非正規雇用が産休などと言った瞬間に契約解除になる。

つまり職を失うのである。

そんな人達がいるんだということを、このゲス不倫議員は考えたことがあるのだろうか?